6分の1に減った年収

外資系企業で働いているというと「給料いいでしょ?」とよく聞かれますが、時代や業界、職種や役職によって大きな幅があると思います。例えば自分が新卒で働いた投資銀行の場合、平社員のインベストメントバンカーの基本給が750万円+ボーナス750万円で、合計1,500万円でした。

一見高い給与に見えますが、週70〜80時間働くのが当時は当たり前の業界でしたし、犠牲にするのものが多い仕事だったので、特段給与が高いとは思いませんでした。自分も数年でお金よりも自分の時間がほしくなり退職しました。

その後現実逃避で趣味の旅行関係の仕事がしたく日系旅行会社に契約社員として勤めましたが、その時の年収は300万円。バンカー時代の5分の1になりましたが、好きなことができていたので悲壮感はなかったです。

ただ旅行業界は斜陽産業だということに気付き、より成長が見込めるそうなコンサル業界に転職しようと転職活動を始めました。が、当時はリーマンショックもあり景気があまりよくなく、コンサル業界が採用を控えていたので、未経験且つ旅行業界に「キャリアダウン」したと見られていた自分は、面接の箸にも棒にも引っかかりませんでした。

そうこうしているうちに東日本大震災が起こり、回復しつつあった景気がまた悪化。契約社員の仕事も失いました。幸い、近所のコールセンターで派遣の仕事を見つけましたが、年収は更に下がって250万円。投資銀行時代が自分のキャリアのピークだったのかと悲観したのを覚えています。